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ワールド・マインドスポーツゲームズ


これまで長い間“インテリンピック”、“インテリンピアード”、“頭脳五輪”などの仮称で呼ばれ、その開催が待たれていたIMSA(国際マインドスポーツ協会)主催によるマインドスポーツの国際競技会の第1回大会が「ワールドマインドスポーツゲームズ」を正式名称に2008年10月3日~18日にわたり、中国北京で開催されました。

WMSGチームジャパンを結成して臨んだ日本は、ブリッジシニアチームが併催 「世界ブリッジ選手権」で見事優勝!! アジア勢としても初となる世界チャンピオンの座に輝きました。

 

また囲碁部門では女子団体戦、そして男子団体戦の2種目で銅メダルを獲得、表彰台に上がりました。

 
 
“知の祭典”第1回ワールドマインドスポーツゲームズ開催概要
 
第1回ワールドマインドスポーツゲームズロゴ
[会期] 2008年10月3日~10月18日
[開催地] 中国、北京市
[会場] 国家会議センター、北京国際コンベンションセンター
[主催] IMSA(国際マインドスポーツ協会)
[主管] WMSG組織委員会
[後援] GAISF(国際競技団体連合)
[競技] ブリッジ、チェス、チェッカー(ドラフツ)、囲碁、シャンチー(中国象棋)
計5競技35種目 + 併催2種目
第1回ワールドマインドスポーツゲームズ開催概要(PDF)

 

記念すべき第1回大会の競技種目は、IMSA加盟の「ブリッジ」、「チェス」、「チェッカー(ドラフツ)」、「囲碁」の4競技に、特別参加の「シャンチー(中国象棋)」を加えた5競技35種目。これにWBFが主催する2つの試合が特別併催され、計37種目が競われました。全5競技の愛好者は数億人にのぼるといわれています。
大会はオリンピック、パラリンピックに続き、中国政府、北京市の全面支援を受けての開催となり、組織委員会名誉委員長にはジャック・ロゲIOC(国際オリンピック委員会)会長が就任。世界124の国と地域から各競技のトッププレイヤー2736名、役員・関係者・審判800名の計3500名を超える人々が参加。金・銀・銅メダルをめざしての熱戦を展開しました。また、メダル最多獲得国・地域に与えられる総合優勝トロフィーは金メダル12、計25のメダルを獲得した中国に授与されました。

 
 

 日本初!マインドスポーツのナショナルチーム「WMSGチームジャパン」

全5競技に代表選手を派遣した日本は、日本のスポーツ史上初めてとなるマインドスポーツのナショナルチーム「WMSGチームジャパン」を結成し、選手68名、役員・監督・関係者合わせて総勢82名一丸となって第1回ワールドマインドスポーツゲームズに臨みました。
ブリッジ部門は、オープン、ウィメン、シニア、ユース(28歳未満)の4カテゴリーにおいて代表チーム選考試合を行ない、各チームそれぞれ6名、計24名の選手が選ばれ、参加しました。

 
2008年5月16日 日本棋院での記者発表会   ブリッジ選手団紹介
2008年5月16日 日本棋院での記者発表会   ブリッジ選手団紹介
 

 
 ブリッジ日本代表チーム

オープンチーム

監督

林伸之

選手

成田秀則、大高栄二、伊藤陽一、野田裕之、小林泰、吉田勝

 

ウィメンチーム

監督

寺本直志

選手

島村京子、伴野和子、大西弘子、TAN瑞子、高崎恵、柳澤彰子
※島村京子選手はWBFから女子マスターズ個人戦出場選手としても選出されました。

 

ユース(U28)チーム

監督

山後秀幸

選手

田口宏之、横井大樹、今井智士、小池紀彰、中山尚純、伊井康朗

シニアチーム

監督

前田尚志

選手

中村嘉幸、阿部弘也、大野京子、山田彰彦、井野正行、平田眞

 
 
  WMSG各競技とチームジャパンの結果
 

ブリッジ・チェス・ドラフツ・囲碁・シャンチーの5競技は、参加人数の多さから1会場では収容しきれず、オリンピックでおなじみの「鳥の巣(国家体育競技場)」をはさんだ2つの会場 ― B.I.C.C.(北京国際コンベンションセンター)/C.N.C.C.(国家会議センター)― で実施されました。B.I.C.C.では、ブリッジのユース部門と他4競技の5競技が、C.N.C.C.ではユース以外のブリッジ(シニア/オープン/ウィメン/トランスナショナル・ミックス・チーム各戦)1競技のみが行なわれました。

B.I.C.C.
B.I.C.C.

鳥の巣

C.N.C.C.
10/3開会式 選手代表入場行進 10/3開会式 選手代表入場行進
10月3日 開会式 選手代表入場行進 日の丸を持つのは
ブリッジ・ユースチーム田口選手
 

10月3日、開会式の前にスタートしたブリッジの男女マスターズ個人戦をかわきりに、17日夜のブリッジ・シニアチーム戦決勝戦まで、WMSGでは5競技37種目(併催2種目を含む)で熱戦が繰り広げられました。メディアの注目度も高く、北京WMSG組織委員会の発表によると、海外からのレポーター・記者を含め、109社326人がWMSGを取材、中国の2大テレビ・ネットワークが各競技の様子を中継やニュースの形で連日、全土に放映したほか、ヨーロッパではユーロビジョンが放映、TVでWMSGを見た人は毎日1000万人にのぼったとのことでした。新聞記事掲載は、毎日100本あったとも発表されました。(日本国内でも5月の共同記者会見以降、現時点で新聞約60紙にとりあげられています。雑誌や各団体の機関誌やウェブサイト、インターネットメディア、ブログ、インターネット掲示板などを併せると膨大な数の媒体にとりあげられていることが推察されます。)

各競技全種目の結果をご紹介します。10月18日、閉会式で最もメダルをとった国・地域に与えられる最優秀トロフィーは、「中国」が金メダル12個、メダル総数25個と圧倒的勝利で獲得しました!その強さのほどを下の表でご覧下さい。

 
ブリッジ 93カ国・地域から1452名の選手が参加しました。
★中国勢が銀1、銅4 計5個のメダルを獲得。
   
B.I.C.C.
B.I.C.C.
C.N.C.C.
C.N.C.C.
シニア表彰式
シニア表彰式
 
  日本
シニア・チーム戦
33カ国・地域/32チーム/182名
日本 U.S.A インドネシア 優勝チーム:
監督-前田尚志
選手-大野京子/山田彰彦/井野正行/阿部弘也/中村嘉幸/平田眞
オープン・チーム戦
71カ国・地域/71チーム/416名
イタリア イングランド ノルウェイ 予選Gr.A 12位
ウィメン・チーム戦
54カ国・地域/54チーム/319名
イングランド 中国 U.S.A 予選Gr.E 6位
U28チーム戦
76カ国・地域/74チーム 433名
ノルウェイ ポーランド 中国 予選52位
U26チーム戦
18カ国・地域/18チーム/107名
デンマーク ポーランド ノルウェイ 参加資格なし
U21チーム戦
18カ国・地域/18チーム/101名
フランス イングランド 中国 参加資格なし
ユース・ペア戦 198ペア/396名 トルコ イスラエル ポーランド 予選Gr.B中山/伊井19位、横井/田口23位
ユース個人戦
51カ国・地域/220名
トルコ ルーマニア ノルウェイ Gr.C: 今井19位、伊井20位、中山26位、横井36位、田口46位
男子マスターズ個人戦
17カ国・地域/36名
ノルウェイ ノルウェイ ロシア 不選出
女子マスターズ個人戦
16カ国・地域/24名
スウェーデン フランス 中国 9位:島村京子
トランスナショナル・ミックス・チーム戦 Yeh Bros.
(チャイニーズ・タイペイ)
Russia
ロシア
A.Evertrust
中国
5チーム参加し、いずれも予選敗退

 
ブリッジ全11競技でメダルを獲得した国
ノルウェイが底力を発揮、ブリッジ部門最多メダル獲得国になりました!
(World Bridge Games種目のシニア・チーム戦、トランスナショナル・ミックス・チーム戦で授与されたWBFメダル含む。)
 
国・地域   国・地域
ノルウェイ 2 1 3 6 チャイニーズ・タイペイ 1 0 0 1
トルコ 2 0 0 2 ポーランド 0 2 1 3
イングランド 1 2 0 3 中国 0 1 4 5
フランス 1 1 0 2 米国 0 1 1 2
デンマーク 1 0 0 1 ロシア 0 1 1 2
イタリア 1 0 0 1 イスラエル 0 1 0 1
スウェーデン 1 0 0 1 ルーマニア 0 1 0 1
日本 1 0 0 1 インドネシア 0 0 1 1
 
チェス 54カ国・地域から選手338名が参加
★中国勢が金4、銀2、銅1、計7個のメダルを獲得。
試合風景
試合風景
団長と選手の皆様
団長と選手の皆様
提供:日本チェス協会
  日本
個人戦オープン・ブリッツ(32名) ウクライナ ギリシャ ウクライナ 不選出
個人戦オープン・ラピッド(34名) 中国 シンガポール ウクライナ 不選出
個人戦女子・ブリッツ(46名) 中国 ブルガリア ロシア 不選出
個人戦女子・ラピッド(44名) ブルガリア 中国 中国 不選出
ペア戦・ブリッツ(27ペア) エクアドル インド ウクライナ 26位
ペア戦・ラピッド(29ペア) 中国 ベトナム イラン 27位
チーム戦・ブリッツ(31チーム) ハンガリー 中国 ウクライナ 28位
チーム戦・ラピッド(32チーム) 中国 ウクライナ イラン 25位
 
ドラフツ 63カ国・地域から選手288名が参加
★中国がメダルを獲らなかった唯一の競技でした。
   
試合風景
試合風景
団長と選手の皆様
団長と選手の皆様
提供:日本チェッカー・ドラフツ協会
 
  日本
インターナショナル・ドラフツ
男子個人戦
(36カ国・地域/107名)
ロシア ロシア ラトビア 予選1組54位(川下和晃)
予選2組51位(小俣光夫)
インターナショナル・ドラフツ
女子個人戦
(24カ国・地域/50名)
ラトビア オランダ ロシア 不参加
インターナショナル・ドラフツ 
セミラピッド戦男女混合
(36カ国・地域/140名)
ロシア ラトビア ロシア 130位(川下和晃)
138位(小俣光夫)
64マスドラフツ・ブラジル式
男子個人戦
(20カ国・地域/54名)
ロシア ウクライナ モルドバ 48位(池田直生)
53位(伊藤拓馬) 
64マスドラフツ・ブラジル式
女子個人戦
(17カ国・地域/32名)
ウクライナ モルドバ ウクライナ 31位(品田渓)
チェッカー
男女混合戦
(30カ国・地域/42名)
U.S.A. バルバドス ラトビア 40位(松木哲郎)
41位(森本浩太郎)
 
囲碁 60カ国・地域から選手560名が参加
★中国勢が金3、銀1、銅1、計5個のメダルを獲得。
   
男子団体戦銅メダルチーム
男子団体戦 銅メダルチーム
女子団体戦銅メダルチーム
女子団体戦 銅メダルチーム
提供:(財)日本棋院
  日本
男子個人戦
(42カ国・地域/184名)
韓国 韓国 中国 決勝トーナメント敗退
(三村智保九段/
山田規三生九段/
山城宏九段)
女子個人戦
(34カ国・地域/88名)
中国 韓国 韓国 決勝トーナメント敗退
(佃亜紀子五段/
万波佳奈四段)
男子団体戦
(39カ国・地域/222名)
韓国 中国 日本 銅メダル受賞チーム:
依田紀基九段/
羽根直樹九段/
高尾紳路九段/
山下敬吾九段/
河野臨九段
女子団体戦
(24カ国・地域/86名)
中国 韓国 日本 銅メダル受賞チーム:
青木喜久代八段/
小山栄美五段/
鈴木歩四段 
男女ペア戦
(17カ国・地域/32名) 
中国 チャイニーズ・タイペイ 韓国 決勝トーナメント進出
小林覚九段/
矢代久美子五段ペア、
今村俊也九段/
小西和子八段ペア、
平岡聡アマ/平岡由里子アマペア
オープン個人戦
(30カ国・地域/60名)
朝鮮民主主義人民共和国 韓国 韓国 予選敗退
森洋喜アマ/
中園清三アマ
 
シャンチー 31カ国・地域から選手125名が参加
★中国勢が全5種目金メダル独占!銀3個の快挙。計8個獲得。
試合風景
試合風景
試合会場
試合会場
提供:日本シャンチー協会
  日本
男子快速戦(37名) 中国 中国 チャイナ・ホンコン 32位(山中譲治)
34位(熊野和伸)
女子団体戦(8チーム) 中国 オーストラリア ベトナム 不参加
男子団体戦(18チーム) 中国 ベトナム チャイナ・ホンコン 14位(所司和晴/田中篤/松野陽一郎)
女子個人戦(19名) 中国 中国 ベトナム 17位(相徳千恵子)
男子個人戦(49名) 中国 中国 マレーシア 32位(服部亜光)
44位(曽根敏彦)
 
 ワールドマインドスポーツゲームズ開催の目的

人と人との平和で知的な交流を促進し、言語や習慣の壁を越えて世界を「知性=叡智」のコミュニケーションでつなぐマインドスポーツの発展と競技人口の拡大。

世界のさまざまに異なる文化、宗教、人種の架け橋となるのは、人と人との平和で知的な交流を可能にする、人類の持つ「知性=叡智」です。

「知性=叡智」は、東西の文化が調和の内に発展すること、そして世界中の人間が互いに理解しながら、ともに繁栄をめざすひとつの大きな家族として団結することを可能にします。

史上初となる“知の祭典”「第1回ワールドマインドスポーツゲームズ」の開催を機に、人と人を知のコミュニケーションでつなぐマインドスポーツの意義が改めて人々に呼び起こされ、それぞれの競技に親しむ人が増えることで、平和で知的な交流が世界中でさらに広がってほしい...それがワールドマインドスポーツゲームズ開催の目的です。

 知のシンボル「水」 チームジャパンのロゴマークへ
 
チームジャパンロゴマーク

中国では古来より人類の知性は「水」から生まれたとされているそうです。
WMSGチームジャパンのロゴマークは、知のシンボル「水」、そして「地球」をイメージしており、私達は知恵でできた星に住んでいることを世界中にアピールしました。

 
 知のシンボル「水」 チームジャパンのロゴマークへ
 
チームジャパンロゴマーク

開会式や閉会式、メダル授与式典など公式の場でチームジャパン選手たちはユニフォームを着用しました。
全員の胸には、約4千年前の象形文字で表された「知」の文字を太陽の中心においたエンブレムが輝きました。これは、WMSGチームジャパンが「日本の知の代表」であることを象徴しています。
このエンブレムは、美術作家 綿貫宏介氏によるデザイン。同氏の応援メッセージが込められていました。

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