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ブリッジの国際組織である世界ブリッジ連合(WBF:World Bridge Federation、 2012年現在123カ国・地域加盟)は、国際オリンピック委員会(IOC)から長年にわたるオリンピック運動への貢献を評価され、1995年にはオリンピック憲章に則り「IOC承認の国際競技連盟(Recognized Sport Organization)」、1999年には「国際競技連盟(IF: International Federation)」に認定されました。
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WBFはまた、冬季・夏季オリンピック参加種目の競技団体で構成されるGAISF(国際スポーツ競技連盟連合)、ARISF(IOC認定国際スポーツ組織連盟)にも加盟しており、国際社会においてブリッジはマインドスポーツとしての不動の地位を確立しています。
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WBFのオリンピック運動
オリンピック・ムーブメント(運動)とは:
オリンピックが目指す理想を理解し、その活動を広げる運動。オリンピックがめざす理想とは、「オリンピックを通じて、人類がともに栄え、文化を高め、世界平和の火を永遠に灯しつづけること」。このようなオリンピックの考え方や活動を、世界の人々によく知ってもらい、大きく広げていく運動を「オリンピック・ムーブメント」という。
オリンピック・ムーブメントの目的は、いかなる差別をも伴うことなく、友情、連帯、フェアプレーの精神をもって相互に理解しあうオリンピック精神に基づいて行われるスポーツを通して青少年を教育することにより、平和で、より良い世界をつくることに貢献することにある。
最高機関であるIOCのもとで、オリンピック・ムーブメントは、オリンピック憲章に同意する各種組織、選手、その他の関係者を統括する。オリンピック・ムーブメントに帰属するための基準はIOCによる承認である。スポーツの組織および管理者は、IOCが承認する独立したスポーツ団体により監督されなければならない。
世界ブリッジ連合(WBF)は、IOC加盟マインドスポーツ団体としてオリンピック運動の主旨に則り、さまざまな活動を展開しています。例えば、同じマインドスポーツである、チェス、囲碁、ドラフツ(チェッカー)の国際組織に呼びかけての「国際マインドスポーツ連盟(International Mind Sports Association:略称IMSA)の設立、IMSA主催、GAISF(国際スポーツ競技連盟連合)後援をとりつけての「ワールドマインドスポーツゲームズ」の開催など、国際レベルでマインドスポーツ振興の担い手となり、より良い世界の構築をめざしています。
[WBFのオリンピック運動のあゆみ]
注1)関係各組織と略称については表の最後に記載
注2)表中の人名は当時の役職者名
1995年 |
6月 |
IOCよりオリンピック・ムーブメントに帰属する組織であることを認定され、オリンピック憲章規則4に則り、「IOC承認国際競技連盟(Recognized Sport Organization)と認定される。 |
1998年 |
8月 |
第1回IOCグランプリ(国際ブリッジ競技会)、ローザンヌのIOCミュージアムにて開催。開会式において、サマランチIOC会長は「ブリッジはスポーツである。それ故に他の全てのスポーツ競技と同じく、ここIOCミュージアムがブリッジの居場所である。」と宣言。 |
1999年 |
6月 |
ソウルで開かれたIOC総会にて、オリンピック憲章規則29に則った「国際競技連盟(International Federation)」との認定を受ける。 |
9月 |
第2回IOCグランプリ(国際ブリッジ競技会) ローザンヌIOCミュージアムにて開催。 |
2000年 |
8月 |
IOC認定国際競技連盟となったことを受け、規約・条例をオリンピック憲章に準じて改定。 |
10月 |
第3回IOCグランプリ(国際ブリッジ競技会)、ローザンヌIOCミュージアムにて開催。 |
10月 |
国際スポーツ競技連盟連合(GAISF)総会(開催地:モナコ)にて、加盟が承認される。 |
2001年 |
11月 |
第29回欧州オリンピック委員会総会(EOC,開催地:ワルシャワ)において、WBFダミアニ会長によるブリッジのプレゼンテーションが48カ国150名の代表に対し実施される。同総会にあわせ、EOC主催によるブリッジ競技会「EOCブリッジ・トーナメント」が開催される。 |
2002年 |
2月 |
第4回IOCグランプリ(国際ブリッジ競技会) ソルトレーク冬季オリンピックに併せて開催。日本女子チーム招待参加。 |
春 |
IOC、マインドスポーツ競技のオリンピック正式種目への見送りを決定。 |
2004年 |
5月 |
WBFダミアニ会長、ブリッジ・チェス・チェッカー・囲碁の4世界団体で“IOCの承認を伴った”「世界マインドスポーツ競技会」開催構想を提案。ローザンヌにて、WBFとIGFの初会合がGAISFのジャン・クロード・シュップ事務総長同席の下に行われる。 |
6月 |
GAISFとチェス(FIDE)、チェッカー(FMJD)、ブリッジ(WBF)、囲碁(IGF)の国際的な団体の代表が一堂に会しての初会合がモンテカルロで行われる。4団体による「世界マインドスポーツ連盟(仮称)」の設立、“IOCの承認を伴った”「世界マインドスポーツ競技会」開催に向けて進むことなどの基本合意がなされ、GAISFの協力・支援が約束された。 |
2005年 |
2月 |
日本において、日本コントラクトブリッジ連盟(JCBL)、日本チェス協会(JCA)、日本棋院(JGA)、国際囲碁連盟(IGF)の初会合が行われる。 |
4月 |
WBFダミアニ会長来日。JCBL藤田会長、IGF工藤理事長代行らとともに、日本オリンピック委員会および中山成彬文部科学大臣を表敬訪問し、マインドスポーツへの更なる理解と支援を求める。国内マインドスポーツ3団体による共同記者会見をJCBLにて開催。
ドイツ・ベルリンで開催されたIOC/GAISFスポーツコンベンションに於いて、GAISFとWBF/IGF/FIDE/FMJD代表が一堂に会し、ブリッジ・チェス・ドラフツ・囲碁の4競技からなる国際組織「IMSA=International Mind Sports Association 国際マインドスポーツ協会」を結成することを全会一致で決定。同時にオリンピック(冬季または夏季)開催に併せての『世界マインドスポーツ大会』開催を引き続きIOCと交渉していくことを確認。 |
2007年 |
9月 |
『第1回ワールドマインドスポーツゲームズ』をIMSA主催、GAISF後援で2008年10月3日~18日、北京のオリンピック施設を利用して開催することを発表。
競技種目は「ブリッジ」「チェス」「囲碁」「ドラフツ(チェッカー)」「シャンチー(象棋)」の5種目。 |
2008年 |
10月 |
北京で『第1回ワールドマインドスポーツゲームズ』開催(143カ国・地域から総勢3500名参加) |
2012年 |
8月 |
フランス・リールで『第2回ワールドマインドスポーツゲームズ』開催 |
表に登場する各組織とその略称:*任意の邦訳
IMSA (International Mind Sports Association) – 国際マインドスポーツ協会
IOC (International Olympic Committee) – 国際オリンピック委員会
GAISF (General Association of International Sports Federations) – 国際スポーツ競技連盟連合
ARISF (The Association of Recognized IOC International Sports Federations) - IOC認定国際スポーツ組織連盟
WBF (World Bridge Federation) – 世界ブリッジ連合
FIDE (Federation Internationale des Echecs) – 国際チェス連盟
FMJD (World Draughts Federation) – 国際ドラフツ連盟
IGF (International Go Federation) – 国際囲碁連盟
JCBL (Japan Contract Bridge League) – 公益社団法人 日本コントラクトブリッジ連盟
JCA (Japan Chess Association) – 日本チェス協会
JGA (Japan Go Association) - 公益財団法人 日本棋院