このレポートを読んでくれてる人のなかには、北海道に住んでる人もいるんだよね?今年のお正月はね、ボクたち、北海道のおじいちゃんちに行ってきたんだよ。ボクのママは北海道生まれだって知ってた?北海道にはいまもおじいちゃんとおばあちゃんが住んでいるから、何回か行ったことはあるんだけど、お正月に行くのは初めてだったんだ。
北海道って、とってもおいしいものがたくさんあるよね。クマとしてはね、まず鮭ってお魚が欠かせないの。うちのママも鮭を使ったお料理をよく作ってくれるよ。もちろんカニも食べなきゃだし、それからジャガイモ、タマネギ、アスパラとか、お野菜もいろいろ。トウモロコシも忘れちゃいけないね!ああー、おなかすいてきた…。って、あれ?いつのまにか食べ物の話になっちゃったね。どうしてかなあ。ま、いいや、食べ物の話はまたあとで。とにかく、ボクたちが久しぶりに北海道に行ったお話をしなくちゃね。
「おお、橋之介、ウィニー、来たか!ハナもビクターも元気そうだな」「みんな、遠いところをよく来たわねえ」 めまんべつ(女満別)っていう小さな空港に降りてロビーに出たとたん、聞き覚えのある声がボクたちを迎えてくれた。
「あ、おじいちゃん、おばあちゃん!お迎えに来てくれたの?」 「おじいちゃま、おばあちゃま、こんにちは。お泊まりするの、楽しみです。よろしくお願いします」
「あらあら、なんだかウィニーのほうがお姉さんみたいね。お父さん、お母さん、ウィニーの言うとおり、お世話になります」
「なーんもなんも。こっちこそ、楽しみにしてたさあ」おじいちゃんがごきげんな返事をしながら、おっきな手でボクの頭をぐるっとなでてくれた。パパはにこにこしながら、2人におじぎして、それからかるーくハグして背中をポンポンとたたいたよ。
「パパったら、日本式とイギリス式、両方のごあいさつをしないと気がすまないんだから」ウィニーがあきれたように言ったので、大人たちは笑いだした。 あ、そっか。おじぎが日本式で、ハグがイギリス式か。そういえば、日本ではあまりハグってしないけど、握手じゃあ、よその人みたいだよね。
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