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7月20日は海の日、そしてブリッジキャンプの日。ボクは夏休みに入る前からずーっと、この日を指おり数えて待ってたんだ。
うちのママもボランティアスタッフとしてキャンプに参加するんだよ。ママが行くことになったせいか、ウィニーもとっても行きたがってたんだけど、まだちっちゃいからムリじ ゃない。だから、今回はパパとお留守番。ウィニーのやつ、「お兄ちゃんだけずるー い!」って、めずらしくダダこねてたけど、パパが代わりにハリー・ポッターの映画につれて行くからって言ったら、ようやくきげんを直したんだ。 |
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集合場所の横浜駅に着くと、もうみんな集まってた。知らない子も2、3人いるよ。キャンプの会場は『わくわくビレッジ』っていうところで、高尾にあるんだ。横浜駅から高尾駅までは電車で1時間ちょっと。そのあと、バスに乗るんだって。
電車に乗り込むと、エリーちゃんが「ねえ、なんかして遊ばない?」って声をかけた。「しりとりなんてどお?」「さんせー!」「じゃあ、最初は私から始めるね。んーっと、ブリッジ!」「じどうしゃ」「やたい」「いかめし!」
「しまうま」「まり」「りんどう」「うし」「シュークリーム!」
「むら」「らっぱ」「パラシュート」「とさか」「からあげ!」
「もうっ!橋之介君ったら、食べ物ばっかりじゃない!」
「あれえ、ホントだ!気がつかなかったよ」
「さすが!橋之介が思いつく言葉は、食べ物ばっかなんだな」これには、みんなが大爆笑。ボクはチョー恥ずかしくて、耳まで赤くなっちゃったよ。
「食べ物シリーズでしりとりするのも、楽しそうじゃない?」「あ、それナイス!」
ボクたちはそのあと、食べ物シリーズ、植物シリーズ、地名シリーズと、いろんなシリー ズものでしりとりした。最初はいつもの5人でやってたんだけど、今日初めて会った子たちも加わって、みんなでわいわい。
ときどき、ママやジュニアくらぶの関沢先生に「しーっ!もう少し、静かにしなさい」って注意されちゃったけど、とっても楽しかったよ。
そうこうしているうちに、あっという間に高尾駅に着いちゃった。高尾駅では東京からきた子たち何人かとも合流したよ。
「ああっ、健君!久しぶり~、元気だったあ?」今年のキャンプは健君も参加するんだ。久々に会ったボクたちは、がっちり握手した。
「元気、元気!みんなも久しぶりだね。2日間よろしくね!」「こちらこそ、よろしくね!」
わくわくビレッジに向かうバスからの景色は緑がいっぱい。なんだか山の中に入っていくって感じで、海に近い横浜とはぜんぜん違うんだ。うーん、だんだんドキドキしてきたぞう~。キャンプするところって、いったいどんなところかな?すっごく、楽しみ~ |
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わくわくビレッジはバスの終点で、思ってたより、ずっとずっとおっきな建物だ。ロビーに入っていくと、広いお庭が見えるよ。 |
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「まず、2階の研修室に行って、荷物を置きましょう。それから、開会式の時間まで外で遊んでね」
「わーい!」ボクたちは荷物を置いてから、外遊び担当の大人のスタッフと一緒にお庭にくり出した。
今日のお天気はちょっぴり曇ってていまイチなんだけど、外で遊んでいるときにはけっこうお日様が 出てて暑かったよ。お庭は森に囲まれてて、木がたくさん生えてるところまで行くと、いろんな虫がいるの。
男の子たち(とエリーちゃん)はみんなで虫やカエルをつかまえたんだ。ボクもちっちゃな緑色の カエルをつかまえたよ。こんな遊びするの、ボク初めて!とっても、おもしろいよ! |
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「そろそろ時間だから、研修室に戻りましょう」「ええー、もう?」ボクたちは手を洗ってから、研修室に戻った。あとから来た人たちもみんなそろってるみたい。いよいよブ リッジキャンプが始まるんだね。
まず、JCBLの髙橋普及事業部長さんから「ブリッジをたくさんして、ブリ友をたくさん作って、夏休みの楽しい思い出を作ってくださいね」とごあいさつがあった。
うんうん!いつものなかまのほかにも、たくさんブリ友作りたいよね!
そのあと、自己紹介ゲームをしたの。みなさん『フルーツバスケット』っていう椅子取りゲーム知ってるでしょ?これをちょっぴり変えた『ブリッジバスケッ ト』っていうのをやったんだ。みんながカードを1枚ずつ引いて、そのカードのスーツと数字を覚えておく。でね、みんなでまあるくなって椅子に座ってて、真ん中に鬼の席があって、鬼になった人は自己紹介するの。
例えば、「スペード」っていうと、スペードのカードを持っている人だけが立ち上がって、別の椅子に座らないといけないんだ。でも、椅子の数は減らされちゃうから座れない人が出て、その人は鬼になるの。で、鬼になったら、自分の名前と学年、それからブリッジの好きなところを発表するってわけ。ジュニアくらぶの先生たちやスタッフの大人の人もみーんな一緒にやるんだよ。「ブリッジバスケット」って言うと、みんながいっせいに動かないといけないんだ。
最初に自己紹介することになったのはキャンプの主任の佐々木先生だった。このキャンプでは、先生やスタッフはみんなあだ名で呼ぶことになってて、佐々木先生は名前が和美だから「かずちゃん」っていうんだって。ママのあだ名は何かなって思ったら、なんと「ハナちゃん」。ぷぷっ!なんだか、おかしいよね。関沢先生は「みぽりん」、桜井先生は「まーさ」っていうんだよ。そして、髙橋部長さんは「ヨーコさん」。大人の人をあだ名で呼ぶのってなんだかちょっとヘンな感じだけど、苗字より覚えやすいし、なんだか友だちみたいでいいよネ。
自己紹介が終わったあとは、みんなでブリッジができるようにテーブルを並べたの。そして、ようやくお昼タイム!朝早かったし、お外でいっぱいかけまわったし、テーブルや椅子も動かしたから、ボクのおなかはきゅるきゅる鳴っていた。もう、限界だよう~ 。
みんなで1階の食堂に降りて、手を洗ってから、まっち(坂井)先生から食券を受け取った。 ここのお食事は、カフェテリア形式のチョイスメニューで、何種類もあるおかずや飲み物から自分の好きなものを選べるんだ。しかも、おかずはメインとサイドのふたつ!それにね、ごはんはおかわりできるし、おしんこもいろいろあって、自由に好きなのを取っていいんだよ!ボクはメインのおかずはハンバーグか唐揚げか迷ったけど、唐揚げにしたんだ。でね、副菜はコロッケ!こんなにおなか空いてるんだもん、栄養つけなきゃね!
「いっただきまーす」ボクはまず唐揚げで1ぜん、次にコロッケで1ぜん、それからおしんこで1ぜん、ごはんを食べちゃった。うーん、おいしい!おしんこで もう1ぜん食べよっかなあって思って立ち上がろうとしたら、隣りに座ってたエリーちゃんに「っもう!橋之介君、いいかげんになさい!午後のブリッジで眠くなるわよ」って怒られちゃった。そしたら、まわりにいたみんなが大爆笑!健君にも、今日、初めて会った子たちにも笑われちゃった。とほほのほ。 |
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お昼のすぐあと、いよいよ午後のブリッジサロンが始まった。 |
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サロンっていうのはね、練習会みたいなものなんだ。学年やブリッジの経験別に3つのグループに分かれて、プレイするんだよ。
ボクといつものなかまたちは全員いちばん年長組のグループに入った。担当の先生はかずちゃん。健君も一緒のグループで、あと2人、中学1年生のすみれちゃんとカンナちゃんの合計8人。ふたりはとってもなかよしなんだって。 |
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「このグループでは、ミニブリッジではなく、コントラクトブリッジをやってみましょう。やったことのある人は?」かずちゃん先生がそう言ったので、ボクらいつものなかまたちと健君が「はーい」って手を上げた。中学生のおねえさんたちは、やったことないみたい。
いつもジュニアくらぶのイベントではミニブリッジをすることが多いから、キャンプではミニをするのかなって思ってたけど、コントラクトのほうをやるんだね。ようし、ボク、だんぜんがんばっちゃうぞう~ 。
「コントラクトブリッジでは、ミニブリッジのように手持ちカードのHCPを発表するということはしないの。その代わりにオークションでディクレアラーを決めるのよ」
かずちゃん先生は、コントラクトブリッジをやったことがないすみれちゃんとカンナちゃんのために、まずオークションの仕組みの説明から始めた。オークションは時計まわり、 1 は で 7トリックとりますよっていう意味、ビッドはスーツのランク順にかぶせていくことができる、などなど。
「今日は細かい決めごとは気にしないで、自由にどんどんビッドしてみてください。長いスーツを持っていたら、積極的にビッドして、パートナーとフィットしていないか、探ってみてね」「ただしひとつだけ、レスポンダーが新しいスーツを紹介したときは、絶対にパスしないよう気をつけましょう」
「ええっ?そうだったの?」思わずボクがそうつぶやくと、「ったりめーじゃん!今ごろ、なに言ってんだ、橋之介。最初の頃に、おばさんにちゃんと習ったろ。寝ぼけてんのか!」と、ホッキョク君にひじでこづかれちゃった。
「てて。そ、そだっけ…?」ボクは目を細めて思い出そうとしたけど、ダメだった。
「それにしても、かずちゃん先生の説明わかりやすいなあ。ママに教わったときは、ボク、最初ちんぷんかんぷんだったような…」
「あら、そんなことなかったわ。ハナおばさまの説明もすごくわかりやすかったわよ」カ ーチャちゃんが小声でささやいた。
「そうですよ。ボクたちが最初に習ったときだって、すぐにわかりましたよ」とツキノワ君も低い声でつけ加える。
「そ、それはツキノワ君が頭いいから。いや、やっぱりボクがぼんやりしてたせい?身からでたカビってやつ?」
「しぃ~!橋之介君、声おっきい。それに身から出たサ・ビ、カビじゃないわよ」
あちゃあ、エリーちゃんにまたつっこまれちゃった。
みんなにますます笑われてボクが頭をかいてたら、かずちゃん先生にも笑われちゃったよ。 「なんだかこのグループはにぎやかね。元気いっぱいなのはいいことよ。そのエネルギーをブリッジに注ぎ込んでね。では、とにかくやってみましょう」
カードドローをして、ボクのパートナーはツキノワ君になった。相手は中学生のおねえさんたちだ。テーブルにはビディングボックスが用意されてて、かずちゃん先生が使い方を教えてくれた。ボクたちいつもは紙でオークションしてるから、ボックスを使うのは初めてなんだ。なーんか、カッコイイ!よし、気分一新、がんばろうっと!
すみれちゃんとカンナちゃんは、すぐにオークションの仕組みがわかっちゃったみたい。さすが中学生だね。それにしても、いつものおうちでの練習とちがって、こういう大自然の中にあるおっきな建物の中のおっきな教室でブリッジすると、ひと味もふた味もちがうね。しかも、クーラーがきいてて涼しいし! |
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「じゃあ、いまプレイしているボードが終わったら、リフレッシュタイムにしましょう」かずちゃん先生がみんなに声をかける。
えー、もう1時間半もたったの?すっかり夢中でやってたみたい。「気分転換に外で遊びたい人は、リーダーと一緒に外で遊んできてね。30分したら戻ってきて。おやつが待ってます」「わーい!」ボクたちは、外へとくり出した。外で遊んだあと、おやつとジュースをいただいて、午後のブリッジサロンを再開。今度は パートナーを変えて、また練習したんだ。
別のグループの子たちのようすもチラ見してみたら、小さな子たちも真剣なまなざしでいっしょうけんめいブリッジしてるよ。あっちのグループには、すみれちゃんとカンナちゃんの妹もいるんだって。きょうだいでブリッジしてるのって、いいよね!ボクはお留守番しているウィニーのことを思い出した。映画、よろこんでるかなあ。もっとおっきくなったら、ぜったいウィニーも一緒に来ようね!
午後5時。後半戦もあっという間に終わって、午後のサロンはこれでおしまい。また、お外で遊んできていいんだって。ブリッジの合間に、ひろーいお庭でたくさん遊べてうれしいなあ。 |
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外に遊びに行く前に、かずちゃん先生から「外遊びのあとにこの教室に戻ってもらって、明日のミニブリッジ大会のチーム決めをします。みんな相談しておいてね」って言われたんで、ボクらいつもの5人のなかまと健君とでお外に向かいながら相談した。 |
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「いま6人だから、ちょっとハンパだね」ボクがそう言うと、健君が「中学年グループに四谷道場でよく会う男の子たちが2人いて、『健兄ちゃん、一緒にやって』ってさそわれたんだ。もしよかったら、5人のうち誰かにボクと組んでもらって、その男の子たちとチームを作ってもらえない?」と提案した。
するとホッキョク君が、「お!いいね。で、それ以外の4人でもう1チームってわけだな。オレ、健君と組みたいな。弟みたいなやつらとチーム組むのも楽しそうだし!みんな、それでいいかい?」って。「もっちろーん。じゃあこれで決まりね」
チームも決まったところで、ボクたちは外へ、虫たちの世界へと走っていった。 |
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他のみんなもすぐにチームが決まったみたいで、 チーム決めの時間は予定より早くすんじゃった。「じゃあ、食堂に行って、お夕飯をいただきましょう。みんな、その前に手を洗ってね」
「わーい!よかったあ。ボク、もうおなか、ぺっこぺこだったんだもん!」
「お昼に大盛り3膳もごはんを食べたのに?」いつのまにかボクの隣りを歩いていたすみれちゃんとカンナちゃんがくすくす笑ってる。「あれえ?知ってたの?」
「キャンプに来てる人、みーんな知っているわよ。橋之介君は食いしん坊の王様だって」 「ええっ?そうなの?」「お夕飯は何膳かしらねって、みんな興味しんしんよ」「ひゃー!まいったなあ」またもや身から出たカビ、じゃない!サビ?
「いいじゃない、たくさん食べて、おっきくならなきゃね!」
お夕飯のときは、みんながボクを見てるような気がして、正直、あんまり食べられなかったよ。でも、お昼と一緒で3ぜんは食べたけどね。ほんと、ここはお食事もおいしくてサイコーだよ!
ごはんのあとは教室に置いてあった荷物をお部屋に運んでから、おふろタイム!おふろやさんみたいな大浴場で、みんな大コーフン。プールみたいだから泳いでみたかったけど、キャンプに行く前の日にママからきつーく「おふろでは絶対に泳いじゃダメよ!」って言われてたから、がまんしたの。それにしても、どうしてママにはきっとボクが泳ぎたくなるってわかったんだろう。
おふろのあとは夜のブリッジタイム。お夕食でおなかがふくれてちょっぴり眠くなってたけど、さっぱりしたら目が覚めてきたよ。夜のブリッジは、大人の人たちも混ざって、明日の大会のチームごとにミニブリッジの練習。あのね、明日は大人チームも2チーム出るんだって。ふだんボクたちは大人とブリッジすることなんてあんまりないから、それも楽しみだなあ。
ボクたちは夜の9時まで練習して、お部屋に戻った。ホッキョク君たちと枕投げしようって言ってたのに、おふとんを見たら急に眠たくなってきちゃった。他のみんなもそうみたい。朝早かったし、お庭でたくさん遊んだし、ブリッジもたくさんして頭使ったから、疲れたのかな?
「みんな明日に備えて、早めに寝ましょうか」ツキノワ君の言葉にみんなが賛成。あかりを消して、みんなベッドへ直行したの。 |
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翌朝7時。「朝だよー、みんな起きろ~!」 ホッキョク君のおっきな声で目が覚めた。
「お、おはよー。ホッキョク君、早起きだね」
「オレはいつもは毎朝5時起床で兄貴とジョギングしてるからな。スポーツマンなら、早起きは当然さ」「そうだったの。知らなかったあ」人は見かけによらないね。
「こらっ、ツキノワ君、起きろってば!」「むにゃ、むにゃ…」
あれえ?!、ツキノワ君は朝が苦手みたい。あんなに大きなホッキョク君の声にもビクともしないよ。ホント、人は見かけによらないね。ホッキョク君、健君、ボクの3人でがんばって何とかツキノワ君を起こして、みんなで食堂に降りていった。 |
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朝食の後はいよいよミニブリッジ大会、ディレクターはみぽりん先生だよ。
子ども4チーム、大人2チームの総当たり戦で、大人チームは順位に関係なしだけど、大人チームとの対戦結果の得点は数に入れるんだって。つまり、大人をのぞいて1位なら優勝ってことだね。
大人チームには、かずちゃん先生やまーさ先生も入ってるの。なんとボクのママも!むむむぅ…、 これは手ごわそうだぞ。大人チーム相手にどれだけ得点できるかが勝負だね。
ボクらのチーム名は「横浜ベアーズ」。去年の秋にチーム選手権に出たときと同じだよ。ペアはカードドローで決めて、ボク=カーチャちゃん、エリーちゃん=ツキノワ君になった。 最初の相手はかずちゃん先生チーム。うわあ、最初から強敵だよう。
この大会ではね、1対戦で3ボードプレイして、IMPをVPっていうのに計算し直すの。最初に説明を聞いたときはなんだかむずかしいなあって思ったけど、ガイドシートのうしろに換算表ってのがのってて、これで見たら意外とカンタンだったよ。20VPが満点で、大差で勝つと20VPもらえるの。で、負けた方はゼロ。引き分けだと10VP対10VP。つまり、対戦した2チームで、結果によって20VPを分けっこするってことだね。
かずちゃんチームとの3ボードが終わってスコアを合わせたら、20-0で負け。幸先悪いけど、大人チームだから仕方ないよね。「よし!気を取り直して、次、がんばろう」
ボクたちはその後、小さな子たちのチームには13VPで勝って、健君チームとは引き分け、でもすみれちゃんたちのチームに18-2で負けちゃった。最後の相手は、まーさ先生チーム。うーん、最後も強敵だなあ。
でも、最後の対戦を終えてスコアを合わせてみたら、なーんと17-3でボクたちが勝っちゃった!「みんな、上手にプレイしたわね」まーさ先生がボクたちをほめてくれた。 |
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大会のあとはお待ちかねのランチタイム。今日のお昼はみんな一緒のメニュー、ボクの大好物のスパゲッティ・ミートソースだよ。でも、これはおかわりできないから、ちょっと残念。と、思ったら、まーさ先生が「ご都合で早く帰られた方がいらっしゃるから、お食事がひとつ余るの。橋之介君、よかったら食べていいわよ」だって!
「わーい!ありがとうございます!」ツイてるなあ。これで、夕ご飯までもちそうだよ。
腹ごしらえをしたあとは、大会でプレイしたハンドの解説と表彰式。大会に参加したボランティアスタッフのお父さん、お母さん、それからかずちゃん先生とまーさ先生が、それぞれおもしろいと思ったハンドを選んで、ボクたちに解説してくれた。いろいろなポイントがよくわかって、すっごくためになったよ。
大会のときって、いつも終わったあとでハンドレコードがもらえるけど、これまでこんなに真剣に後で復習してみたことってなかったなあ。これって、こうやって活用するものだったんだね。今度からもうちょっとよく見てみようっと。
そして、いよいよ大会の表彰式。もしかしてボクたち優勝できたかな?なーんてちょっぴり期待してたんだけど、優勝は健君チームだった。最後の対戦で、4ラウンド目まで1位だったすみれちゃんたちを抜いて、大逆転したんだ。
ボクたちは、結局3位だった。でも、大人チームに勝ったのはベアーズだけだったから、ボクとしてはそれだけで大満足さ。 |
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表彰式のあとはみんなで教室を片付けて、これでブリッジプログラムはおしまい、最後はすいか割りだ。 |
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割ったすいかをほおばると、とっても甘かった。「おいしいね」「ねっ!」ああ、楽しいなあ。ずーっと、ここでキャンプしていたいよう。でも、もうすぐおうちに帰らなきゃいけないんだよね。閉会式までまだしばらく時間があったから、ボクたちは虫がたくさんいた木の方に走っていった。 |
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「橋之介、横浜駅にもうすぐ着くわよ」
ん?あれえ、ボク、帰りの電車の中ですっかり眠りこけちゃってたみたい。
「こんなに走りまわったのは久しぶりだから疲れたのね。もう少しでおうちだから、目を覚ましてね。キャンプは楽しかった?」「うん!カエルつかまえたり、すいか割りしたり、大人の人とたくさんブリッジしたり、初めてのことをたっくさんしたから、チョー楽しかったよ」 「そう、よかったわね」
「それに、ブリ友もたくさんできたんだよ。今度、一緒に大会に出ようとか、また来年のキャンプで会おうねって、約束したんだ。ママ、キャンプに参加させてくれて、どうもありがとう!ウィニーもおっきくなったら、参加させてあげてね」
「あら、自分のことだけじゃなくて、ウィニーのこともちゃんと考えてくれるのね。ママ、うれしいわ」「てへっ。そ、そうかな」
「さあ、明日からは、また少し学校の勉強の復習を始めてちょうだいね。ツキノワ君にもようくお願いしておきましたからね!」「ちぇっ!せっかくいい気分だったのにぃ!これも身から出たサビかなあ」
ママと2人だけでこんなにおしゃべりするのは久しぶりだ。キャンプって、初めてのこと、めずらしいことをいっぱい体験できるんだね。来年もみんなと一緒に、ぜったい、ぜったい参加するんだ! |
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オークションのとき、レスポンダーが新しいスーツを紹介したらパスしない。 |
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身から出るのはサビ、カビじゃない。 |
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キャンプサイコー!ブリ友サイコー! |
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